No.1 大分から綾町への旅
No.1-2 7/28 大分佐伯市 <カフェ茶蔵:染矢弘子さん訪問 >
〜 佐伯(さいき)に根ざして食から広げる 〜
その次に寄らせていただいたのは、
同じ大分県の佐伯市(さいきし)にある染矢弘子さんの経営するカフェ茶蔵です。
代表の中村がスロービジネススクール(SBS)を開講していた時の
生徒さんだったという繋がりがあります。
到着するなりまず、築90年の旅館の一角を改装したという
その趣たっぷりの外観に魅せられました。
店内に一歩入るとスッキリと落ち着きがありますが、
どこか、知り合いのお宅にいるような温かみも感じられる空間で、
何時間でも居座れてしまいそう。
そして、奥にはラックにきれいに並べられた
美しいデザインが目をひくフリーペーパーが目に飛び込んできます。
これらは、染矢さんが編集を手がけていらっしゃる地域紙
「さいき・あまべ食べる通信」です。
https://www.saikiamabe-taberu.com
その前のテーブルには、きれいにセットされた
ヴィーガン定食が私たちを待ってくれていました。
(染矢さんのお料理:大豆ミートの唐揚げ、地元のお野菜、ピタパン)
このこんもりと並んでいるのは、染矢さんお手製のピタパンです。
添えられたさまざまな味付けのお野菜を、
ピタパンにお好みで入れても良し、そのままでいただいても良し。
パンの、素朴さの中にも、噛み締めればぎゅっと出てくる味わいに、
気持ちを込めて作られているのを感じます。
◆ ◆ ◆
佐伯は「食のまち」として、
食観光が盛んで美味しいものがたくさんあることで知られているとのこと。
特に水産業が盛んで、豊後水道という好漁場が近くにあることから
その魚の種類の多さと、美味しさは日本でもピカイチだそう。
初耳でした。
「さいき・あまべ食べる通信」は、
佐伯市の魅力を食を中心に伝える情報誌で、
そこで特集されたものは、食材が一緒に届けられるそうです。
その佐伯も、残念ながら産業の縮小化と人口減少が進んでいるようですが
「食」をとおして「故郷」とそれにまつわる「文化」を残したいという思いで、
染矢さんは、カフェ茶蔵から食とそれにまつわる佐伯の魅力を発信されています。
店内の本棚を見れば、何を大切にしてお料理されているのかも窺えました。
土・畑・微生物の事などさまざまに揃えられた本から
染矢さんが丁寧に勉強されてきたことが伝わり、
それがしっかりお料理に表れてるのを感じました。
また、カフェ茶蔵の斜め向かいには、
発酵食品の素晴らしさを全国へ知らしめた、
こうじ屋ウーマンの名で知られる浅利妙峰さんの「糀屋本店」もありました。
元禄2年(1689年)に創業し、こうじの専門店として300年以上続く歴史をお持ちです。
私たちもここぞと、美味しい発酵食品を思いおもいに購入して、 佐伯を後にしました。
(左から中村・染矢さん・舘林)
(文・ 舘林)