セカエル繋がりレポート:No.1-4 大分から綾町への旅 <綾町@薬膳宿舎 ビオスヴィレッジごうだ>

No.1 大分から綾町への旅

No.1-4 7/29  綾町@薬膳宿舎 ビオスヴィレッジごうだ
〜 郷田美紀子さん 〜

 

「共生」をテーマに、しなやかにかつ毅然と歩んでこられた道のり

 

美紀子さんは前町長の郷田 實氏のひとり娘さんで、
薬剤師、百姓業、宿舎のオーナーと多彩な生業をお持ちの方です。
Cafe ザッツボックリンのオーナー、郷田晃平さんのお母様でもあります。

今回私たちは、その事業のおひとつでもある
宿舎ビオスヴィレッジごうだに泊めていただきました。

宿舎ビオスヴィレッジごうだは町のなかにあるにもかかわらず、
入り口までのアプローチが森の道。
この木々も美紀子さんが、特別に選んで植えた緑たちだということです。

 

(▲たくさんの鳥のさえずりに迎えられて入り口まで。)

 

1泊ののち、美紀子さんが提唱されている食の考え方、

「五味調和」

をもとにした、冷や汁の朝ごはんをいただきながら、
美紀子さんの薬剤師としてのこれまでの歩み、
そしてお父さまとの関係にいたるまで、様々なお話を伺いました。

(▲薬膳朝食の冷汁)

郷田寛氏は町長としてその独自の活動に邁進されていましたが、
美紀子さんご自身は薬学や漢方の勉強を重ね、
医食同源・人の心と食、医とをつなぎ

「食べることは生きること」

にいきあたります。
その結果、薬剤師として薬局を営みながら、その横で、
薬膳食を提供する「薬膳茶房オーガニックごうだ」も運営されています。

 

健康志向と安全な食材への関心が高まって久しいですが、
現代人の”健康”は一元的なものに偏向する傾向も否めません。
結果、ある特定の食品の効能や評価に
極端に頼ったりしてしまうことも見受けられます。

 

美紀子さんの考えでは、
健康や食の安全を求めるときに優先されるべきものは
「共生の理念」であろうということです。

ご自身のウェブサイトでも

「田んぼや畑、 その周りに生きる無数の生き物たち。
私たちは彼らとこの土地(宇宙)と共有し合いながら
命のめぐりの中で生きています。」と述べられています。

 

綾町が有機農業を推進していく理由もここにあるのでしょう。

 

田畑の土を汚さず、
全ての生き物に恩恵が巡る環境の中で育った命を、
私たちもありがたくいただく。
その命には自然のエネルギー(真の栄養素)が
ぎっしりと詰まっていることでしょう。

 

この循環の流れにそって、
農業をはじめ、食と暮らしにじっくりと付き合う生き方をされている
美紀子さん。


ですが、生前のお父さまとは距離があったと言います。
初めて会った私たちにも、お父さまとの葛藤も含めて、
素直な想いを包み隠さず話してくださいました。

 

町長の一人娘さんというレッテルは
ご本人には煙たいものであったとのことです。

寛さんが他界されてから、改めてその素晴らしさ認識したということで、
現在はその意思を引き継ぐ活動も積極的にされています。

 

この綾町で、女性として、様々な葛藤や障害を乗り越えながら
ご自身の信念のもとに、事業を拡大していらした美紀子さんからは
その奥に凛とした強さを感じます。

 

一方で、私たちには
やわらかな口調とにこやかな笑顔で話してくださる
とてもチャーミングな女性。

お子さんの晃平さんを含めた綾町の若者たちの活躍についても
とても頼もしく、応援している様子がうかがえました。

 

綾町の世代と世代を「調和」へ導き、
町をとりまく全ての環境との「共生」を
ご自身の生き方を持って実践していらっしゃいます。

窓の外に森が広がるくつろぎのリビングルームにて。左から 芥川、中村、美紀子さん、舘林

 

薬膳料理の教室も開かれているということで
次回は是非そちらにも参加してみたいなと思います。

 

◆   ◆   ◆

 

美紀子さんの素敵なサイト「風土の中にあるのが生きるための食」
https://mikiko-gouda.jimdofree.com

 

 

 

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